最近出て来る便が前よりも細い気がすると悩んでいる方は案外多いようです。
それ以外にも「便秘と下痢を繰り返す」という事や「トイレットペーパーに血が付いていた」等、便通に関する心配事は数多くあります。
便に異常が見られる原因は様々ですが、中には大腸がんやクローン病といったような、重篤な病気のサインである事も考えられます。
ちょっと不安で心配です……
こちらでは細い便が出て心配されている方に、その原因と対処法を解説したいと思います。
確認してみて下さい。
このページの目次
便が細い時の8つの症状
ご自分に当てはまることがあるかどうか確認してみて下さい。
その1 便が柔らかい
細い便が出る時は、同時に軟便であるケースが多いと思います。
1週間以上柔らかくて細い便が続いているようであれば、何らかの腸の異常が考えられます。
大腸がんや大腸ポリープといった病気である可能性もあるので、受診が必要です。
その2 1日に何度も排便がある
細い便で1日の間に、複数回の排便があるという方がいらっしゃいます。
パターンとしては二通りあります。
ひとつが1日の最初の排便から少し時間を空けて何度も排便するタイプ、そしてもうひとつが食事をする度に排便があるタイプです。
その3 少量しか排便できず残便感と便意が継続する
1日に何度も便意があってトイレに行くも、少量しか排便できずに残便感が残る方は注意が必要です。
その4 排便の前にお腹が痛くなる
便秘によって、お腹の中に大量の便がたまった事で腹痛が起こっています。
また便秘でなくても、便が腸の下の方に降りてきたことによって、痛みを感じることもあります。
その5 便秘と下痢を繰り返す
細い便で便秘と下痢を繰り返すようなケースでは、一般的に精神的なストレスが原因となっている可能性が高くなります。
代表的な例としては、過敏性腸症候群があります。
しかし中には大腸がんや大腸ポリープなどの病気が原因となっている場合もありますので、あまり長く続くようであれば一度受診してみる事が必要です。
その6 ガスが沢山出て臭い
便秘などで腸の中の環境が悪くなると、老廃物が発酵してガスが大量に発生します。
その結果、いつもより沢山ガスが出たり、それが悪臭を発する事につながります。
ですから沢山ガスが出て、それがいつもより臭いという場合には、腸の中の環境が悪化しているという事になります。
その7 1か月以上下痢が続く
1か月以上も下痢が続くような場合には、慢性的な炎症が腸で起こっていることが考えられます。
潰瘍性大腸炎やクローン病である可能性もあるので、専門医の受診が必要です。
その8 突然の下痢や血便
突然激しい下痢が起こり、またそれが血便であるような場合は、虚血性大腸炎や大腸憩室出血である可能性もありますので、すぐに病院へ行ってください。
急に前触れもなく起こる事もあれば、何日間か便秘した後に起こる事もあります。
なるべく早く行くようにしましょう。
便が細くなる原因は
ストレスで自律神経が乱れている
突然お腹が痛くなってトイレに行くものの、なかなか排便されず、やっと出てきた便は柔らかくて細いというようなケースでは、ストレスによって自律神経が乱れている可能性が高いです。
このような場合、腹痛が収まっても、次に日には便秘になってしまうという悪循環になるパターンが多いようです。
自律神経の中でも、副交感神経の方が優勢だと、腸の働きが過剰に活発になって、下痢や軟便を引き起こす事になってしまいます。
また逆に交感神経が優位になれば、腸の働きは低下して便秘になってしまうのです。
肛門の筋肉も自律神経の働きで動くため、自律神経が乱れるとうまく排便が出来ず、細い便になってしまう事になります。
ダイエットなどによる便量の減少や腹筋力の低下
同じ細い便であっても、硬い便の場合にはダイエットによる食事量の減少が原因のこともあります。
またダイエットを行って腹筋の量が減り、腹筋力が低下したという事も考えられます。
男性よりも女性の方が便秘になりやすい一因として、腹筋力が弱いということが挙げられます。
腹筋の力が弱いと、便を押し出す力も足りなくなってしまうのです。
つまり便が押し出される力が弱く、細い便になってしまっているという事です。
ダイエットするのであれば、腹筋運動も同時に行い、便を押し出す力を保ちましょう。
大腸がん等の病気
便が細くなった時の原因で、一番怖いと思われるのが大腸がんです。
大腸がんでの細い便は本当に細く、小指や鉛筆ほどの細さである事が多いようです。
その位細い便が出た時には、S字結腸や直腸に狭窄を起こしている大腸がんや大腸ポリープの可能性もありますので、早めに病院を受診してください。
病気の中でも大腸ガンがとても怖いので、少しでもおかしいなと思ったら、すぐに病院に行くようにします。
細い便の対処法
病院を受診
慢性的に細い便しか出ないような場合には、何らかの病気が潜んでいる可能性もありますので、一度病院を受診してください。
大腸の内視鏡検査を受けるなどして、異常がないかどうかしっかり調べてみましょう。
自律神経を整える
細い便が出る原因がストレスの場合には、自律神経を整えることが必要です。
規則正しい生活習慣や適度な運動などを心掛けてみてください。
またなるべくストレスをためないように、自分の好きな事をする時間を作るなどの工夫をしてみましょう。
食物繊維を摂取する
腸の中の環境が悪くて細い便が出ているケースでは、食物繊維を意識して多く摂取するようにしましょう。
食物繊維を摂れば便のかさが増えて、よりスムーズな排便を促してくれます。
海藻やこんにゃく、アボガド、きくらげ、ゴボウ、大根等、食物繊維が豊富な食材を毎日の食事に積極的に取り入れましょう。
サプリや生薬を飲んでみる
胃腸の調子を整えるサプリや生薬などを飲んでみるというのも一つの方法になるでしょう。
まとめ
細い便を解消するには、自分で改善できる生活習慣や食生活を見直したり、ストレスをなるべく溜めないようにすることが大切なんですね。
細い便が出る背景に、思わぬ病気が隠れている事もあるので、続くようであれば一度病院を受診しましょう。
病院に行った結果が病気ではなかったとしても、細い便が出ているという事は何らかの対策が必要という事です。
腸内の環境を整えたり、食生活や生活習慣を見直すなどの対処を取り、健康的な生活を送りましょう。