便秘で悩んでいる人は沢山いらっしゃいます。
特に女性にとっては最もポピュラーな身体な不調と言ってもいいかもしれません。
しかしだからと言って便秘を放置していると、思わぬ事態を引き起こす事にもなり兼ねません。
ですから便秘になってしまったら、なるべく早いうちに対処し改善するようにしましょう。
怖いですね……
便秘を改善するにはどうしたらいいですか?
こちらでは大腸の働きを良くする方法について、ご紹介したいと思います。
大腸に関する基本的な知識から、大腸の病気、便秘解消の方法まで幅広く解説いたします。
このページの目次
大腸とは
大腸の仕組み
成人の大腸は1.5mから2mほどある、大変長い器官です。
太さも小腸の2~3倍で、だいたい5~8cm程度あります。
大腸は小腸に近い方から『盲腸』『結腸』『S字結腸』『直腸』の4つの部位に分けられます。
また大腸やその周囲には血管やリンパ管、神経が張りめぐらされています。
大腸の機能
大腸の腸壁の構造は層状になっていて、蠕動運動を行います。
この蠕動運動の働きによって、腸の中の老廃物は肛門へと送られます。
蠕動運動が弱まると便秘になりやすくなります。
大腸の働きについて
どのような働きをするのか
大腸の働きの中で主となるのが、水分の吸収です。
また小腸において吸収しきれなかった栄養を吸収するのも大腸の補助的な役割になります。
大腸の重要性
大腸は水分を吸収して、便を作り上げる器官ですので、もし大腸がなかったら水分が正常に吸収できずに常に下痢の状態になり、日常生活がまともに送れなくなってしまいます。
また身体は水分不足の状態になってしまいます。
大腸の状態
大腸の状態の良し悪しを決めるのは、腸内にいる細菌の数です。
腸の中には常に100兆個以上の細菌が存在しますが、その中には善玉菌と悪玉菌がいます。
善玉菌は文字通り腸内の環境を改善する良い菌ですので、この菌が菌の過半数を超えているような状態であれば、大腸の状態は良いと言えます。
大腸の働きと病気
大腸の働きが鈍くなるとどうなるのか?
大腸の働きが鈍くなると、便秘になりやすい傾向となります。
蠕動運動が弱まることによって、便が排出され辛くなるからです。
排出に時間が掛かり、腸の中で長く滞在すると余計に水分が吸収され続け、便はどんどん硬くなるので更に排出されにくくなります。
何故腸の働きが鈍くなるのかと言うと、その主な原因としては自律神経の乱れが考えられます。
自律神経が司る腸の働きは、自律神経のバランスが崩れることによって、すぐに低下してしまうのです。
それにより便秘や下痢になりやすくなります。
大腸の主な病気や症状
過敏性腸症候群
- 腹痛
- 下痢
- 便秘
- 腹部膨満感
- 腹部不快感
- 残便感
- お腹が鳴る
現在日本人の5人から10人に1人は発症していると言われています。
うつや不眠、不安症などの症状も一緒に出ることもあります。
急性虫垂炎
詳しい原因はわかっていませんが、盲腸がねじれたり便がたまる事で発症すると言われています。
主な症状は次の通りです。
- 腹痛
- 吐き気・嘔吐
- 発熱
発熱を伴う腹痛が初期症状です。上腹部やおへその周辺から痛み始め、徐々に右下腹部に移動するという痛み方が一般的です。途中、吐き気や嘔吐を伴います。
大腸炎
ウィルス性大腸炎のような一般的なものから、難病に指定される潰瘍性大腸炎のようなものまであります。
症状は様々ですが、一般的は次のようなものがあります。
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
- 体重減少
潰瘍性大腸炎では、血便や粘液便、貧血などの症状を伴う事もあります。
大腸がん
大腸がんの原因として考えられる事として、偏った食生活や運動不足に加え、過度の飲酒や喫煙、肥満などが挙げられます。
大腸がんの主な症状は次の通りです。
- 血便
- 下血
- 便秘と下痢を繰り返す
- 腹痛
- 残便感
- ひも状便
- 腹部膨満感
- 貧血
- 体重減少
大腸の働きを改善する方法
基本的なことですが、とても大切です。
食生活の見直し
腸の中の環境を整えるような成分を多く含んでいる食材を、沢山摂取するようにしましょう。
以下を参考にどうぞ。
- ビフィズス菌……ヨーグルト・乳酸菌飲料
- 乳酸菌……ヨーグルト・乳酸菌飲料・チーズ・みそ・漬物・日本酒・甘酒
- 酵母菌……ワイン・日本酒
- こうじ菌……みそ・しょうゆ・米酢
- 納豆菌……納豆
- 酢酸菌……お酢
- グルタミン……チーズ・牛乳・大豆・かつお
- オレイン酸……オリーブオイル・ひまわり油・ヘーゼルナッツ
- オリゴ糖……玉ネギ・長ネギ・ゴボウ・トウモロコシ
- マグネシウム……大豆・海藻・魚介類
- 食物繊維……海藻・こんにゃく・納豆・きのこ
これらの栄養素を食事に多く取り入れることで、腸の中の環境は必ず改善しますので、せひ実行してみてください。
規則正しい生活を送る
腸と自律神経は密接したつながりをもちます。
生活習慣が乱れれば、自律神経はバランスを崩し、それによって腸の働きも低下します。
逆に言えば規則正しい生活を送れば、腸の状態も整います。
定期的な運動
定期的な運動をすることで、腸の働きが活性化します。
ジョギングやウォーキングなど、自分に合った方法で定期的な運動を生活に取り入れることで、大腸の動きを高め、腸の中の環境を整えましょう。
便秘に関するよくある質問
参考にして下さい。
便秘とは具体的にどのような状態を言いますか?
- 便意はあるのになかなか出てこない
- 便の色が黒っぽく、量が少ない
- 便がカチカチに硬い
- 水を流しても、便器に便のあとが残る
- 便が細く、残便感がある
- おならが非常に臭う
便秘の原因は様々ですが、中には大腸がん等、重篤な病気が隠れていることもありますので、自己判断せずに、便秘が長く続くような場合には医療機関を受診してください。
ダイエットをすると便秘になりますか?
ですからたとえ何も食べなくても便は出るのです。
ただし排便を促す食物繊維などの摂取が減れば、便秘になりやすいのは確かですし、適度な油分も健康的な排便には必要です。
女性が便秘になりやすいのは何故ですか?
- 男性より小食
- 運動不足になりやすい
- 黄体ホルモンの影響
- 腹筋が男性に比べて弱い
- 羞恥心から排便を我慢しがち
宿便とはなんですか?
便秘に最も効果がある栄養素はなんですか?
便秘に効果がある栄養素は色々ありますが、最も代表的なものはビフィズス菌と言えるでしょう。
またビフィズス菌を助ける乳酸菌も重要です。
これらのビフィズス菌や乳酸菌を、身体に摂り入れるのは難しくありません。
ヨーグルトや乳酸飲料などを、無理なく毎日の食事に取り入れることで簡単に摂取できます。
まとめ
大腸は4つの部位で構成されており、主に水分を吸収するという役割を担っています。
大腸は自律神経と深く関わりをもつデリケートな器官のため、生活が不規則になったり食生活が乱れたりすると、すぐに腸の調子も悪くなってしまいます。
それらの生活習慣を見直し、定期的な運動を取り入れることによって、腸内の環境を改善し、便秘などの辛い症状から脱却しましょう。