便秘が慢性的に続いている方は、それが普通になって放置してはいませんか?
体質だから仕方ない、何日かすれば出るのだからまぁいいか、などと甘く考えていると、思ってもいなかったような、大変な病気を引き起こす恐れがあるのです。
慢性的な便秘症で放置しがちなことが多いので、病気を引き起こすと言われると心配です。
どんな病気があるんですか?
便秘は万病の元とも言われています。
こちらでは便秘を放置した事で起こりやすくなる病気について解説したいと思います。
このページの目次
便秘が原因で起こる病気
腹部膨満感・食欲不振・肌荒れ・頭痛など
便秘になると、腸の中に老廃物が長い時間とどまり、それが腐敗することによって腸の中に有毒な物質が発生します。
その有毒物質が腸壁から吸収されて血管に入り、血液に乗って身体を巡回するのです。
そのため身体中で、不調が起こりやすくなります。
痔
便秘になって排便時に強くいきんだりすると、肛門の付近の血管に過度な負担が掛かります。
それによりうっ血していぼ痔になったり、皮膚が切れて切れ痔になったりしてしまいます。
また激しい下痢も肛門の炎症が起きやすく、繰り返すと痔ろうになる事もあります。
高血圧の悪化
便秘で硬くなった便を排出しようとする時は、誰でも強くいきむ傾向になります。
その時腹圧が高くなると、急激に血液の循環が早まって血圧が上がります。
平時、血圧が普通の人でも一過性の高血圧になりますが、いつも高血圧の人が強くいきんでしまうと、最悪の場合脳の血管が切れてしまう恐れがあります。
特に冬場はその危険性が高まります。
気を付けるようにします。
便秘が引き起こす直接的な危険な病気
腸閉塞(イレウス)
腸閉塞になると、食べ物の老廃物やガスが排出されず、小腸や大腸で詰まった状態になります。
嘔吐や吐き気をもたらし、さらに悪化すると命の危険にもつながります。
長い時間腸に留まっている便は、水分がどんどん吸収されて、やがてコンクリートのような硬い状態となります。
この便が邪魔をしてその後から来る便も、外に排出されずに溜まっていきます。
腸穿孔(チョウセンコウ)
腸の壁に穴が開いてしまうのが、腸穿孔です。
腸は伸縮性のある臓器ですので、穴が開くと言うのは想像しにくいですが、コンクリートのように硬くなった便が腸壁を破って外に出てしまう事があるのです。
腸の内容物には、大腸菌をはじめとした沢山の菌が含まれています。
これが無菌の状態の腹腔内に漏れてしまうというのは、大変深刻な事態です。
適切な処置を直ちに行わなければ、数時間で死に至ってしまいます。
便秘が引き起こす間接的な危険な病気
大腸ポリープ
大腸に形や大きさは様々ですが、イボのような腫瘍ができる病気です。
放置しても大丈夫なものもありますが、大腸がんにつながってしまうものもあります。
大腸がん
便が長い時間腸に留まる事で発生する毒性のある物質には、発がん性のある物質が含まれている可能性があります。
これらの有毒物質が、小腸や大腸から身体の中に吸収される事によって、発がんのリスクを高めてしまいます。
特に長い期間便秘であった人は、その危険性があると考えられています。
このような症状があるなら、念のため一度医師の診察を受けるようにして下さい。
病気を予防するために便秘は放置しない
このように便秘を放置すると、恐ろしい病気に発展してしまう可能性があります。
ごく稀ではあるとは言え、命の危険にもさらされる事になりかねないのです。
そこまで重症な病気にならないとしても、腹部の不快感や頭が重いなどの症状は生活の質を下げることにつながります。
便秘は放置せずに、軽症のうちに解消するようにしましょう。
便秘薬を使ってみる
便秘を解消するためには、生活習慣や食生活の改善が有効だと言われていますが、改善してすぐに便秘が解消するというのは、なかなか難しいと言えます。
ですからまずは今現在の便秘をなんとかするために、便秘薬や便秘に効くと言われるサプリメントやお茶などを試してみるのも、ひとつの方法です。
スッキリを実感したところで、それまでの生活習慣や食生活を見直して、便秘にならないように気を付けていくというのが良いのではないでしょうか。